子どものむし歯になりやすい場所はどこ?効果的な予防方法
「毎日歯みがきをしているのにむし歯になってしまった…」そのようなお悩みを持つ保護者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、子どものむし歯はどの歯にも同じようにできるわけではありません。歯の形や生え方によって、特にむし歯になりやすい場所があります。
また、子どもの歯は大人の歯に比べてむし歯が進行しやすいため、早めの予防が大切です。むし歯になりやすい場所を知っておくことで、ご家庭での仕上げ磨きや予防ケアのポイントも分かりやすくなります。
今回は、子どものむし歯になりやすい場所やその理由、ご家庭や歯科医院でできる効果的な予防方法についてお話しします。
目次
子どものむし歯になりやすい場所はどこ?
子どものむし歯は、どの歯にも同じようにできるわけではありません。
特に汚れがたまりやすい場所や、歯ブラシが届きにくい場所はむし歯のリスクが高くなります。また、生えたばかりの永久歯は歯の質がまだ未熟なため、むし歯になりやすいことも特徴です。
ここでは、子どものむし歯ができやすい代表的な場所についてご紹介します。
奥歯の溝
奥歯の噛む面には細かい溝があり、食べかすやプラーク(歯垢)がたまりやすくなっています。
特に乳歯や生えたばかりの永久歯は溝が深いことが多く、歯ブラシの毛先が届きにくいため、磨いているつもりでも汚れが残ってしまうことがあります。
そのため、子どものむし歯は奥歯の溝から始まるケースが少なくありません。仕上げ磨きの際は、歯ブラシを小刻みに動かしながら、溝を意識して磨くことが大切です。
歯と歯の間
歯と歯の間も、子どものむし歯ができやすい場所のひとつです。
歯ブラシだけでは歯と歯の間の汚れを十分に取り除くことが難しく、プラークが残りやすくなります。特に乳歯の奥歯同士が接している部分はむし歯が発見しにくく、気づいたときには進行しているケースもあります。
毎日の歯みがきに加えてフロスを活用することで、歯と歯の間の汚れを除去しやすくなり、むし歯予防につながります。
生えたばかりの永久歯
生えたばかりの永久歯は、一見すると丈夫そうに見えますが、実はむし歯になりやすい時期でもあります。
永久歯は生えてから数年かけて成熟していくため、生えた直後は歯の表面がまだ弱く、酸に対する抵抗力も十分ではありません。また、歯ぐきから途中までしか出ていない状態では歯ブラシが届きにくく、汚れがたまりやすくなります。
特に6歳頃に生えてくる「6歳臼歯」はむし歯になりやすい歯として知られているため、注意が必要です。
年齢によってむし歯になりやすい場所は変わる

子どものむし歯は、年齢によってできやすい場所が変わります。
これは歯の本数や生え方、お口の使い方が成長とともに変化していくためです。同じように歯みがきをしていても、年齢によって注意したい場所は異なります。
仕上げ磨きを行う際も、その時期に合わせて磨くポイントを意識すると、むし歯予防につながりやすくなります。
乳歯が生えそろう頃に注意したい場所
3〜5歳頃になると乳歯が生えそろい、歯と歯の間に汚れが残りやすくなります。
特に奥歯同士が接している部分は歯ブラシの毛先が入りにくく、毎日歯みがきをしていても汚れが蓄積しやすい場所です。
また、この時期は食べられるものが増え、おやつを食べる機会も多くなります。歯と歯の間にできたむし歯は外から見つけにくいため、気づいたときには進行しているケースも少なくありません。
乳歯列期は歯ブラシだけでなく、フロスを取り入れる習慣も意識したい時期です。
永久歯が生え始める時期に注意したい場所
6歳頃になると、奥歯のさらに奥から「6歳臼歯」と呼ばれる永久歯が生えてきます。
6歳臼歯は一生使う大切な歯ですが、生え始めは歯ぐきに一部隠れていることも多く、歯ブラシが届きにくい状態が続きます。
さらに噛む面の溝も深いため、食べかすやプラークがたまりやすく、子どものむし歯が多く見つかる歯のひとつです。
保護者の方が気づかないうちに生えていることもあるため、仕上げ磨きの際に奥歯まで確認してみると、生え始めの永久歯を見つけやすくなります。
仕上げ磨きが重要になる理由
乳歯と永久歯が混在する時期は、歯の高さがバラバラになり、お子さま自身では磨きにくい場所が増えてきます。
「自分で磨けている」と思っていても、染め出しをすると奥歯や歯と歯の間に汚れが残っているケースは珍しくありません。
また、生えたばかりの永久歯は歯の表面が未成熟で、むし歯への抵抗力も十分ではありません。
そのため、小学校低学年頃までは保護者の方が最後にお口の中を確認し、磨き残しやすい場所を中心に仕上げ磨きを行うご家庭が多くみられます。
子どものむし歯を予防するためにできること

子どものむし歯予防というと歯みがきを思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、歯みがきだけでむし歯を完全に防ぐことは難しく、毎日の生活習慣やお口のケア方法も大きく関係しています。
特に子どもの歯はむし歯が進行しやすいため、むし歯になりやすい場所を意識しながら予防に取り組むことがポイントになります。
毎日の仕上げ磨きを続ける
子どもが自分で歯みがきできるようになっても、奥歯や歯と歯の間までしっかり磨くことは簡単ではありません。
実際に定期検診でお口の中を確認すると、歯みがきが上手なお子さまでも磨き残しが見つかることがあります。
特に奥歯の溝や生えたばかりの永久歯の周辺は汚れが残りやすく、むし歯ができやすい場所です。
仕上げ磨きは「磨いてあげる」というよりも、「磨き残しがないか確認する」という感覚で行うと続けやすくなります。
フロスを活用する
歯ブラシは歯の表面の汚れを落とすことはできますが、歯と歯の間の汚れまでは十分に取り除けない場合があります。
特に乳歯は歯と歯の間が接していることが多く、むし歯も歯と歯の間からできるケースが少なくありません。
実際に定期検診で発見される乳歯のむし歯の中には、外から見ただけでは分かりにくい歯と歯の間のむし歯もあります。
そのため、歯ブラシだけでなくフロスを併用すると、歯と歯の間の汚れも除去しやすくなります。
毎日完璧に行う必要はありませんが、まずは夜の仕上げ磨きの際に取り入れてみるのもよいでしょう。
食習慣を見直す
むし歯は糖分を摂ることだけが原因ではなく、お口の中に糖分がある時間の長さも関係しています。
例えば、おやつを決まった時間に食べる場合と、一日中少しずつ食べ続ける場合では、お口の中の環境は大きく異なります。
アメやグミ、ジュースなどを長時間かけて摂取する習慣があると、歯が酸にさらされる時間も長くなります。
食べるものだけでなく、食べ方や飲み方にも目を向けることで、むし歯のリスクを減らしやすくなります。
フッ素塗布やシーラントはむし歯予防に効果的?
毎日の歯みがきや仕上げ磨きはむし歯予防の基本ですが、それだけで全てのむし歯を防ぐことは簡単ではありません。
特に奥歯の溝や生えたばかりの永久歯は汚れが残りやすく、ご家庭でのケアだけでは予防が難しい場合もあります。
そのため、歯科医院ではフッ素塗布やシーラントなど、お子さまの年齢やお口の状態に合わせた予防処置を行っています。
フッ素塗布とは
フッ素塗布は、歯の表面にフッ素を塗布することで歯質を強くし、むし歯になりにくい状態を目指す予防処置です。
フッ素には歯の再石灰化を促す働きがあり、初期のむし歯の進行を抑える効果も期待できます。
乳歯や生えたばかりの永久歯はむし歯になりやすいため、定期的にフッ素塗布を受けるお子さまも多くみられます。
また、フッ素入り歯みがき剤をご家庭で使用することと、歯科医院でのフッ素塗布を組み合わせることで、より予防効果を高めやすくなります。
シーラントとは
シーラントは、奥歯の溝を樹脂で埋めることで汚れがたまりにくい状態にする予防処置です。
特に6歳臼歯などの永久歯は溝が深く、歯ブラシが届きにくいため、むし歯ができやすい傾向があります。
シーラントによって溝を浅くすることで汚れが残りにくくなり、むし歯予防につながります。
永久歯が生えたばかりの時期は特に効果を発揮しやすく、定期検診の際に提案されることも少なくありません。
ただし、シーラントを行ったからといってむし歯にならないわけではないため、毎日の歯みがきや仕上げ磨きも引き続き必要です。
組み合わせることでより効果的な予防につながる
フッ素塗布とシーラントは、それぞれ役割が異なります。
フッ素塗布は歯そのものを強くする予防処置であり、シーラントは奥歯の溝に汚れがたまりにくい環境をつくる予防処置です。
そのため、どちらか一方だけではなく、お子さまのお口の状態に合わせて組み合わせることで、より効率的なむし歯予防につながります。
定期検診ではむし歯の有無だけでなく、歯の生え変わりやリスクの高い場所も確認しています。お子さまに合った予防方法を取り入れることで、将来的なむし歯リスクを減らしやすくなります。
歯科医院で行う子どものむし歯予防とは?

ご家庭での歯みがきや食生活の管理はむし歯予防の基本ですが、それだけでは気づきにくい問題が見つかることもあります。
特に子どものむし歯は進行が早く、見た目では分かりにくい場所にできるケースも少なくありません。
歯科医院では、むし歯の有無を確認するだけでなく、お子さま一人ひとりのお口の状態に合わせた予防ケアを行っています。
定期検診でむし歯の早期発見につなげる
むし歯は初期の段階では痛みなどの症状が出にくく、ご家庭では気づきにくいことがあります。
特に歯と歯の間や奥歯の溝にできたむし歯は見つけにくく、定期検診で初めて発見されるケースも少なくありません。
定期的にお口の状態を確認することで、小さな変化にも気づきやすくなります。
また、歯の生え変わりや永久歯の状態も確認できるため、その時期に合った予防につなげやすくなります。
年齢に合わせた予防ケアを受けられる
子どものお口の中は成長とともに大きく変化します。
乳歯だけの時期と永久歯が生え始める時期では、むし歯になりやすい場所や予防方法も異なります。
例えば、生えたばかりの永久歯にはフッ素塗布やシーラントが有効な場合があります。
お口の状態を確認しながら、その時期に合った予防ケアを取り入れることで、むし歯のリスクを抑えやすくなります。
歯みがき指導や生活習慣のアドバイスも受けられる
仕上げ磨きの方法やフロスの使い方について悩まれている保護者の方も多くいらっしゃいます。
実際にお口の中を確認しながら、磨き残し
やすい場所や歯ブラシの当て方を確認することで、ご家庭でのケアも行いやすくなります。
また、おやつの食べ方や飲み物の選び方など、むし歯予防に関わる生活習慣について相談できることも定期検診のメリットのひとつです。
よくある質問(FAQ)

子どものむし歯予防についてお話しす
ると、「フッ素塗布は何歳から受けられますか?」「フロスは使った方が良いですか?」といったご質問をいただくことがあります。
お子さまのお口の状態や年齢によって適した予防方法は異なります
が、保護者の方からよくいただくご質問をまとめました。
まとめ|子どものむし歯になりやすい場所を知って予防につなげよう
子どものむし歯は、奥歯の溝や歯と歯の間、生えたばかりの永久歯などにできやすい傾向があります。
毎日歯みがきをしていても、こうした場所には汚れが残りやすく、ご家庭だけで完全に管理することは簡単ではありません。また、乳歯や生えたばかりの永久歯はむし歯が進行しやすいため、早い段階から予防に取り組むことも大切です。
ご家庭での仕上げ磨きやフロスの活用に加え、フッ素塗布やシーラント、定期検診などを取り入れることで、むし歯のリスクを減らしやすくなります。特に永久歯が生え始める時期は、お口の環境が大きく変化するため、定期的なチェックを受けながら予防を進めていくことがおすすめです。
デンタルオフィスノリタケでは、お子さまのお口の状態や成長に合わせて、フッ素塗布やシーラントなどの予防処置を行っています。また、むし歯のチェックだけでなく、仕上げ磨きのポイントや生活習慣についてのアドバイスも行い、ご家族と一緒にお子さまのお口の健康をサポートしています。
乳歯が生え始める頃から定期的なチェックにも対応しておりますので、お子さまのむし歯予防について気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。
歯科医師:近藤 雄三

<経歴>
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- 2010年 朝日大学歯学部歯学科卒業
- 2015年 朝日大学大学院歯学研究科修了 博士(歯学)
- 2016年〜 朝日大学歯学部口腔病態医療学講座インプラント学分野 助教
- 2019年7月 名古屋市西区則武新町に「デンタルオフィスノリタケ」を開業
- 2019年〜 朝日大学歯学部非常勤講師
<資格・所属学会>
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- 日本口腔インプラント学会 専門医











