重度歯周病でも歯は残せる?ブルーラジカル治療の効果・限界・適応を歯科医が解説
名古屋市西区の歯医者デンタルオフィスノリタケ 院長の近藤 雄三です。
「重度の歯周病と診断され、抜歯が必要と言われた」「できるなら歯を残したい」
このような悩みを抱えている方は少なくありません。
近年、歯周病治療の新しい選択肢として注目されているのが「ブルーラジカル治療」です。青色レーザーと過酸化水素を組み合わせることで、歯周病菌を効率的に除去し、従来の治療では改善が難しかった症例にも効果が期待されるとされています。
しかし一方で、「本当に重度の歯周病にも効果があるのか?」「外科手術や抜歯は避けられるのか?」と疑問を持つ方も多いでしょう。新しい治療法であるがゆえに、正確な情報が少なく、不安を感じるのは自然なことです。
この記事では、ブルーラジカル治療の仕組みや効果、従来治療との違い、メリット・デメリット、適応となるケースまで、歯科医師の視点からわかりやすく解説します。重度歯周病で悩んでいる方が、自分に合った治療法を判断するための参考になる内容をお届けします。
目次
重度歯周病にブルーラジカル治療は本当に有効なのか?
重度歯周病に対して、ブルーラジカル治療は「条件次第で効果が期待できる治療法」と位置づけられます。従来の歯周病治療では、歯周ポケットの深さや歯槽骨の吸収が進行している場合、外科的な処置や抜歯が必要になることもあります。一方、ブルーラジカル治療は、青色レーザーと過酸化水素を組み合わせることで歯周病菌を効率的に除去し、炎症の改善を目指す新しいアプローチです。
ただし、すべての重度歯周病に対して同じ効果が得られるわけではありません。歯の動揺が大きい場合や、歯周組織の破壊が著しいケースでは、ブルーラジカル治療単独では十分な改善が難しいこともあります。そのため、治療効果は歯周病の進行度、口腔内環境、セルフケアの状態など、複数の要因に左右されます。
重要なのは、ブルーラジカル治療を「万能な治療」と捉えるのではなく、歯を残すための選択肢の一つとして理解することです。歯科医師による正確な診断のもと、従来治療や外科治療と組み合わせることで、より良い結果が期待できる場合もあります。重度歯周病であっても、適切な治療を早期に開始することで、症状の進行を抑え、歯の保存につながる可能性があります。
どの程度の重度歯周病まで効果が期待できるのか
重度歯周病とは、歯周ポケットが深くなり、歯槽骨の吸収が進行している状態を指します。この段階では、歯の動揺や出血、膿が出るなどの症状が見られることもあります。ブルーラジカル治療は、歯周ポケット内の細菌を効率的に除去することを目的とした治療法であり、中等度から重度の歯周病に対しても一定の改善が期待される場合があります。
ただし、歯槽骨の破壊が極めて進行している場合や、歯の支持組織がほとんど失われているケースでは、ブルーラジカル治療だけで十分な改善が得られないこともあります。そのため、治療の適応は、歯周病の進行度や口腔内の状態を総合的に評価したうえで判断されます。
すべての症例に効くわけではない理由
ブルーラジカル治療が万能ではない理由は、歯周病の原因が複合的であるためです。歯周病は細菌感染だけでなく、生活習慣や全身状態なども関与します。
効果に影響する主な要因には、以下のようなものがあります。
歯周病の進行度や歯槽骨の吸収量
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歯の動揺の程度
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喫煙習慣の有無
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糖尿病などの全身疾患
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セルフケアの質(歯磨き習慣など)
これらの要因が改善されない場合、治療効果が限定的になる可能性があります。そのため、包括的な治療計画が重要となります。
従来治療と比べた場合の現実的な効果
ブルーラジカル治療は、従来の歯周病治療を補完する役割を持つ治療法です。スケーリングや外科処置と比較すると、治療の位置づけは異なります。
このように、ブルーラジカル治療は従来治療を置き換えるものではなく、治療の選択肢を広げる役割を担います。
ブルーラジカル治療とは?歯周病治療の新しい選択肢
従来の歯周病治療は、歯石除去や外科処置など「物理的に汚れを取り除く治療」が中心でした。しかし、重度歯周病では、歯周ポケットの奥深くに潜む細菌を完全に除去することが難しく、再発や進行を繰り返すケースも少なくありません。
こうした課題に対して登場したのが、ブルーラジカル治療です。この治療法は、歯周病の原因菌そのものに直接作用することを目的とした、新しい発想の歯周病治療として注目されています。従来の治療と異なり、「細菌の活動を抑制する」という観点から歯周病にアプローチする点が特徴です。
ブルーラジカル治療は、すべての歯周病患者に適応されるわけではありませんが、従来治療だけでは十分な改善が難しい場合の選択肢として位置づけられています。重度歯周病に対しても、治療計画の一部として検討されるケースが増えています。
歯周病治療における「細菌対策」という新しい考え方
歯周病は、歯の周囲に付着した細菌が原因で発症・進行する感染症です。そのため、歯石を除去するだけでなく、細菌の量や活動性をどのようにコントロールするかが重要になります。
ブルーラジカル治療は、歯周ポケット内の細菌環境に直接働きかけることで、炎症の改善を目指す治療法です。これにより、従来の治療では改善が難しかった部位にもアプローチできる可能性があります。
外科処置に頼らない治療アプローチとしての位置づけ
重度歯周病では、歯肉を切開して歯根を露出させる外科処置が行われることがあります。しかし、外科手術に対して不安や抵抗感を持つ患者さまも多いのが現実です。
ブルーラジカル治療は、外科処置を必ずしも前提としない治療法として位置づけられています。症例によっては、外科治療を回避または軽減できる可能性がある点が特徴です。ただし、すべてのケースで外科処置が不要になるわけではなく、歯科医師の判断が重要となります。
従来治療と組み合わせることで期待される役割
ブルーラジカル治療は、単独で歯周病を治す治療ではなく、従来治療を補完する役割を担います。
期待される役割には、以下のようなものがあります。
歯周病菌への追加的なアプローチ
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炎症の改善を促す補助的効果
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従来治療の効果を高める可能性
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治療選択肢の幅を広げる役割
このように、ブルーラジカル治療は歯周病治療の一部として位置づけられます。
重度歯周病の特徴と従来治療の限界

重度歯周病は、歯ぐきだけでなく歯を支える骨まで破壊される進行した状態です。この段階では、歯のぐらつきや強い炎症、噛みにくさなどが現れ、日常生活にも影響を及ぼします。従来の歯周病治療は一定の効果がありますが、重度になるほど改善が難しくなる傾向があります。そのため、より効果的な治療法が求められています。
重度歯周病とはどのような状態か
重度歯周病とは、歯周ポケットが深くなり、歯槽骨の吸収が大きく進行した状態を指します。歯ぐきの腫れや出血だけでなく、歯の動揺や膿の排出、口臭の悪化などが見られることがあります。
この段階では、歯を支える組織が大きく失われているため、歯の保存が難しくなる場合もあります。また、歯周ポケットの奥深くには大量の歯周病菌が存在し、通常の歯磨きだけでは除去できません。その結果、症状が進行していても自覚症状が少なく、気づいたときには重度になっているケースも少なくありません。
なぜ通常の歯周病治療では改善しにくいのか
従来の歯周病治療は、歯石除去や歯根の清掃など、物理的に汚れを取り除く方法が中心です。軽度から中等度の歯周病には有効ですが、重度歯周病では治療効果が限定的になる場合があります。その理由は、歯周ポケットの深さや骨の破壊によって、器具が届きにくい部位が増えるためです。
このように、重度歯周病では従来治療だけでは十分な改善が得られないケースがあるため、新しい治療アプローチが必要とされています。
抜歯が検討されるケースとは
重度歯周病が進行すると、歯を保存することが難しくなり、抜歯が検討される場合があります。具体的には、以下のような状態が挙げられます。
歯の動揺が著しく、噛む機能が維持できない場合
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歯槽骨の吸収が進み、歯を支える組織がほとんど残っていない場合
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感染が広がり、周囲組織への影響が懸念される場合
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保存治療による改善が見込めないと判断された場合
ただし、抜歯は最終的な選択肢であり、すべての重度歯周病が必ず抜歯に至るわけではありません。近年では、従来治療に加えて新しい治療法を組み合わせることで、歯を残せる可能性が広がっています。
ブルーラジカル治療が重度歯周病に効果を発揮する理由
ブルーラジカル治療が重度歯周病に対して注目されている理由は、歯周病の原因となる細菌に直接アプローチできる点にあります。従来治療では届きにくかった歯周ポケットの深部にも作用する可能性があり、炎症の改善や症状の進行抑制が期待されます。ただし、治療効果は症例によって異なり、万能な治療ではありません。歯科医師による診断と適切な治療計画が重要です。
歯周病菌を効率的に除去できるメカニズム
歯周病は、歯周ポケット内に存在する細菌によって引き起こされる感染症です。重度歯周病では、細菌が歯根の深部まで広がり、通常の器具による清掃だけでは十分に除去できない場合があります。
ブルーラジカル治療では、青色レーザーと過酸化水素を組み合わせることで、活性酸素(ラジカル)を発生させ、細菌に作用する仕組みを利用します。この方法により、物理的な清掃だけでは届きにくい領域にもアプローチできる可能性があります。
その結果、歯周ポケット内の細菌数の減少や炎症の改善が期待され、重度歯周病に対する新たな治療戦略として位置づけられています。
炎症の改善と歯周組織への影響
重度歯周病では、細菌による慢性的な炎症が歯周組織を破壊します。ブルーラジカル治療は、細菌の活動を抑えることで炎症の軽減につながる可能性があります。
期待される影響には、以下のようなものがあります。
歯ぐきの腫れや出血の軽減
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歯周ポケットの改善が期待される場合がある
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炎症の進行を抑制する可能性
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従来治療の効果を補強する役割
ただし、歯槽骨の大きな欠損が自然に回復するわけではなく、治療効果には限界がある点も理解しておく必要があります。
外科手術を回避できる可能性がある理由
従来、重度歯周病では外科的な処置(フラップ手術など)が選択されることがあります。一方、ブルーラジカル治療は、症例によっては外科処置の負担を軽減できる可能性がある治療法として注目されています。
従来治療との比較|フラップ手術・レーザー治療との違い

重度歯周病の治療には、フラップ手術や一般的なレーザー治療など、さまざまな方法があります。ブルーラジカル治療は、これらの従来治療と異なる特徴を持つため、治療選択肢の一つとして注目されています。それぞれの治療法にはメリットと限界があり、患者さまの状態に応じて適切な方法を選ぶことが重要です。
フラップ手術との比較(効果・痛み・回復期間)
フラップ手術は、歯ぐきを切開して歯根を露出させ、歯石や感染源を直接除去する外科的治療です。重度歯周病に対して広く行われている治療法ですが、侵襲性が高く、術後の腫れや痛みが生じることがあります。
一方、ブルーラジカル治療は、外科的切開を伴わずに細菌にアプローチする治療法であり、症例によっては身体的負担を軽減できる可能性があります。
このように、両者は治療の性質が大きく異なります。どちらが適しているかは、歯周組織の状態や患者さまの希望によって判断されます。
一般的なレーザー治療との違い
歯科領域では、さまざまなレーザー治療が歯周病治療に用いられています。一般的なレーザー治療は、歯肉の切開や止血、歯周ポケット内の殺菌などを目的として使用されます。
ブルーラジカル治療は、単なるレーザー照射ではなく、過酸化水素と組み合わせて活性酸素を発生させる点が特徴です。この仕組みにより、細菌への作用方法が従来のレーザー治療とは異なります。
そのため、ブルーラジカル治療は「レーザー治療の一種」というよりも、「レーザーと薬剤を組み合わせた新しい治療アプローチ」と理解する方が適切です。
どの治療を選ぶべきかの判断基準
歯周病治療には複数の選択肢があり、どの治療法が適しているかは一人ひとり異なります。治療選択の際には、以下のようなポイントが考慮されます。
歯周病の進行度(軽度・中等度・重度)
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歯槽骨の吸収量や歯の動揺の程度
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全身状態(持病や生活習慣)
-
治療に対する希望(外科処置への抵抗感など)
-
長期的な歯の保存の可能性
これらを総合的に評価し、歯科医師と相談しながら治療方針を決定することが重要です。
ブルーラジカル治療のメリット・デメリット
ブルーラジカル治療には、従来の歯周病治療にはない特徴があります。重度歯周病に対しても新たな選択肢となる一方で、万能な治療ではなく、注意点や限界も存在します。治療を検討する際には、メリットだけでなくデメリットも理解したうえで判断することが重要です。
メリット|痛みが少ない・歯を残せる可能性など
ブルーラジカル治療のメリットは、身体的負担を抑えながら歯周病菌にアプローチできる点にあります。従来の外科的治療と比較すると、患者さまの負担が軽減される可能性があります。
主なメリットは以下の通りです。
外科的切開を伴わない場合があり、身体的負担が比較的少ない
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歯周ポケット深部の細菌に作用する可能性がある
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炎症の改善が期待されるケースがある
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従来治療の効果を補強する役割を持つ
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症例によっては歯を保存できる可能性が広がる
ただし、これらの効果はすべての症例で同じように得られるわけではありません。歯周病の進行度や口腔内環境によって結果は異なります。
デメリット|費用や適応外のケースもある
ブルーラジカル治療にはメリットだけでなく、いくつかのデメリットや注意点があります。治療を検討する際には、現実的な側面も理解しておく必要があります。
主なデメリットは以下の通りです。
保険適用外となる場合が多く、自費診療になることがある
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すべての重度歯周病に適応できるわけではない
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単独で完結する治療ではなく、他の治療と併用が必要な場合がある
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歯槽骨の大きな欠損を回復させる治療ではない
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効果の程度には個人差がある
また、新しい治療法であるため、治療内容や適応については歯科医院ごとに異なる場合があります。事前に十分な説明を受けることが重要です。
メリット・デメリットの比較
ブルーラジカル治療の特徴を理解するために、メリットとデメリットを整理すると、治療の位置づけが明確になります。
このように、ブルーラジカル治療はメリットと限界を併せ持つ治療法です。適切な理解のもとで治療を選択することが大切です。
治療の流れと通院回数、時間の目安
ブルーラジカル治療は、初診時にすぐ施術を行う治療ではありません。歯周病の状態を正確に把握し、基本治療を行ったうえで適応を判断し、治療計画に基づいて実施されます。そのため、カウンセリングから治療完了まで複数のステップを踏むのが特徴です。ここでは、一般的な治療の流れと通院回数の目安を解説します。
初診から治療完了までのステップ
ブルーラジカル治療は、歯周病の進行状況を確認しながら段階的に進められます。一般的な流れは以下の通りです。
ブルーラジカル治療の流れ
①カウンセリング・精密検査
患者の悩みや希望を確認し、レントゲンや口腔内写真などで歯周病の状態を評価します。
②歯周基本治療
歯石除去や歯周ポケット内の清掃など、基本的な歯周病治療を行います。
③再評価
基本治療の効果を確認し、ブルーラジカル治療が適応となるかを判断します。
④ブルーラジカル治療
過酸化水素と青色レーザーを用いて歯周ポケット内の細菌にアプローチします。
⑤メンテナンス
治療後の状態を維持するため、定期的なチェックとクリーニングを行います。
このように、ブルーラジカル治療は単独で完結する治療ではなく、歯周病治療全体の一部として行われるのが特徴です。
治療1回の所要時間と通院回数の目安
ブルーラジカル治療の所要時間や通院回数は、歯周病の進行度や治療範囲によって異なります。基本的には、検査・基本治療・ブルーラジカル治療・メンテナンスの複数回の通院が必要になります。
※実際の通院回数や治療期間は、歯周病の重症度や治療計画によって大きく異なります。
ブルーラジカル治療は、精密検査と診断を行ったうえで実施されるため、初診当日に施術を行わない点も特徴です。
気になる費用・保険適用・対象者

自費診療の相場と費用感
ブルーラジカル治療は、多くの場合保険適用外となり、自費診療で行われます。費用は歯科医院や治療範囲、歯周病の重症度によって異なりますが、一般的には部位ごと、または治療範囲ごとに設定されることが多いです。
※実際の費用は歯科医院や治療計画によって異なります。正確な金額は診断後に提示されます。
ブルーラジカル治療は高度な設備や技術を用いるため、従来の歯周病治療より費用が高くなる傾向があります。
保険適用される?されない?
ブルーラジカル治療は、現状では保険適用外となるケースが一般的です。その理由は、保険診療で定められた歯周病治療の枠組みとは異なる治療法であるためです。
保険診療では、歯石除去や歯周外科治療など、一定の基準に基づいた治療が行われます。一方、ブルーラジカル治療は、これらの基本治療に追加して行われることが多く、自費診療として扱われます。
ただし、歯周病治療全体の中で、保険診療と自費診療が併用される場合もあります。そのため、治療費の総額は「保険治療+ブルーラジカル治療」という形になることが少なくありません。治療前に費用の内訳を確認することが重要です。
治療を受けられる人・受けられない人
ブルーラジカル治療は、すべての人に適応される治療ではありません。歯周病の状態や口腔内環境によって、適応の可否が判断されます。
治療が検討されやすいケース
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中等度〜重度の歯周病と診断された場合
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従来の歯周病治療だけでは改善が不十分な場合
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外科的治療に抵抗がある場合
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歯をできるだけ残したいと希望する場合
適応が難しい可能性があるケース
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歯槽骨の破壊が極めて大きい場合
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歯の動揺が著しく、保存が困難な場合
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口腔内の清掃状態が著しく悪い場合
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全身疾患の影響で治療が制限される場合
ブルーラジカル治療の適応は、歯科医師による専門的な診断によって決定されます。そのため、自己判断ではなく、必ず歯科医院で相談することが重要です。
実際どうなの?評価の考え方と歯科医師の見解

ブルーラジカル治療については、「本当に効果があるのか」「実際の評価はどうなのか」と気になる方が多い治療法です。ただし、新しい治療法であるため、評価は症例や条件によって異なります。ここでは、患者の感じ方の傾向や歯科医師の視点から、ブルーラジカル治療の現実的な評価について解説します。
治療後に多い感想や変化の傾向
ブルーラジカル治療を受けた方の感じ方には、いくつかの傾向があります。ただし、治療結果や実感には個人差があるため、あくまで一般的な傾向として理解することが重要です。
よく見られる変化の例は以下の通りです。
歯ぐきの腫れや出血が軽減したと感じるケース
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口臭の変化を自覚する場合がある
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歯ぐきの違和感が減ったと感じることがある
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治療後の痛みや腫れが比較的少ないと感じるケース
一方で、症状の改善をすぐに実感できない場合や、複数回の治療が必要になるケースもあります。ブルーラジカル治療は即効性を保証する治療ではなく、歯周病治療の一環として継続的な管理が重要です。
歯科医師が考えるブルーラジカル治療の位置づけ
歯科医師の視点から見ると、ブルーラジカル治療は「歯周病治療の選択肢を広げる技術」と位置づけられます。従来の歯周病治療だけでは改善が難しい場合に、補助的な治療として活用されることが多いのが特徴です。
特に重度歯周病では、原因菌の除去だけでなく、噛み合わせや生活習慣、セルフケアの改善など、複数の要素が治療結果に影響します。そのため、ブルーラジカル治療単独で歯周病が完全に改善するわけではなく、包括的な治療計画の一部として考えられます。
また、治療効果の評価には一定の期間が必要であり、治療後のメンテナンスが結果を左右する重要な要素となります。
過度な期待を避けるために知っておきたいポイント
ブルーラジカル治療を正しく理解するためには、期待できる効果と限界の両方を知ることが重要です。
このように、ブルーラジカル治療は万能な治療ではなく、歯周病治療の中での役割を理解したうえで検討することが大切です。
他の歯周病治療とどう違う?比較でわかる立ち位置
歯周病治療には、基本治療、外科治療、再生療法、レーザー治療など、複数の選択肢があります。ブルーラジカル治療はこれらの治療と異なる特徴を持ち、歯周病治療の中で独自の位置づけを持つ治療法といえます。それぞれの治療法の役割を理解することで、自分に適した治療の方向性が見えてきます。
再生療法やレーザー治療との違い
歯周病治療の中でも、再生療法やレーザー治療は、重度歯周病に対して検討されることの多い治療法です。ブルーラジカル治療は、これらと同じ「高度な治療」に分類される一方で、目的や作用の仕組みが異なります。
このように、ブルーラジカル治療は「基本治療や外科治療を置き換えるもの」ではなく、「補助的に組み合わせる治療」として理解することが重要です。
どんな治療と組み合わせると効果的か
ブルーラジカル治療は、単独で行うよりも、他の歯周病治療と組み合わせることで効果が期待される治療法です。特に重度歯周病では、複数の治療を段階的に行うことが一般的です。
組み合わせが検討される治療には、以下のようなものがあります。
歯周基本治療(スケーリング・ルートプレーニング)
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歯周外科治療(フラップ手術など)
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噛み合わせの調整
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生活習慣の改善指導
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定期的なメンテナンス
これらを組み合わせることで、歯周病の原因に多角的にアプローチでき、治療効果の持続につながります。
ブルーラジカル治療の位置づけを理解する
ブルーラジカル治療は、歯周病治療の中で「革新的な治療」というよりも、「治療の幅を広げる技術」と捉えるのが現実的です。従来治療では改善が難しい場合に、新たな選択肢として検討される位置づけにあります。
特に重度歯周病では、単一の治療法だけで改善を目指すことは難しく、複数の治療を組み合わせる必要があります。その中でブルーラジカル治療は、細菌へのアプローチを強化する役割を担う治療法といえるでしょう。
治療後のアフターケアと再発予防のポイント

ブルーラジカル治療は、治療後のケアによって効果の持続が大きく左右されます。歯周病は再発しやすい疾患であり、治療が終わった後のセルフケアや定期的なメンテナンスが欠かせません。ここでは、治療後に意識すべきポイントと、歯周病の再発を防ぐための具体的な方法について解説します。
治療後にすべきセルフケア習慣
歯周病の再発を防ぐためには、日常的なセルフケアが重要です。ブルーラジカル治療を受けた後も、口腔内環境を良好に保つことが治療効果の維持につながります。
意識すべきセルフケア習慣には、以下のようなものがあります。
正しい歯磨き方法の習得(歯ブラシの当て方・力加減)
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デンタルフロスや歯間ブラシの使用
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歯磨きの回数だけでなく質を意識する
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喫煙習慣の見直し
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食生活の改善(糖分の摂取量の管理など)
これらの習慣を継続することで、歯周病菌の増殖を抑え、再発リスクの低減が期待されます。
再発を防ぐ歯科でのメンテナンスとは
歯周病治療後は、歯科医院での定期的なメンテナンスが重要です。セルフケアだけでは除去しきれない歯石やバイオフィルムは、専門的なクリーニングによって取り除く必要があります。
一般的には、数か月に一度の定期検診が推奨されますが、適切な間隔は歯周病の進行度や口腔内の状態によって異なります。歯科医師や歯科衛生士によるチェックを受けることで、歯周病の再発を早期に発見し、重症化を防ぐことができます。
セルフケアと歯科メンテナンスの役割の違い
治療後の口腔環境を維持するためには、セルフケアと歯科医院でのメンテナンスの両方が必要です。それぞれの役割を理解することで、より効果的な再発予防が可能になります。
このように、セルフケアと専門的なメンテナンスは補完関係にあり、どちらか一方だけでは十分な予防は難しいといえます。
重度歯周病でお悩みの方は、まず歯科医院での相談を

重度歯周病は、進行すると歯を失うリスクが高まる一方で、治療方法によっては歯を残せる可能性が広がる疾患です。ブルーラジカル治療は、従来の歯周病治療を補完する新しい選択肢の一つとして注目されていますが、すべての症例に適応できるわけではありません。そのため、自分の歯の状態に合った治療法を知るためには、専門的な診断が欠かせません。
歯周病は自覚症状が少ないまま進行することが多く、「気づいたときには重度になっていた」というケースも少なくありません。歯ぐきの腫れや出血、歯のぐらつき、口臭などが気になる場合は、できるだけ早めに歯科医院で検査を受けることが大切です。
当院では、精密検査をもとに歯周病の状態を正確に評価し、従来治療やブルーラジカル治療を含めた治療方針をご提案しています。重度歯周病でお悩みの方や、抜歯を避けたいと考えている方は、一度ご相談ください。歯を守るための最適な治療方法を一緒に検討していきます。
歯科医師:近藤 雄三

<経歴>
-
- 2010年 朝日大学歯学部歯学科卒業
- 2015年 朝日大学大学院歯学研究科修了 博士(歯学)
- 2016年〜 朝日大学歯学部口腔病態医療学講座インプラント学分野 助教
- 2019年7月 名古屋市西区則武新町に「デンタルオフィスノリタケ」を開業
- 2019年〜 朝日大学歯学部非常勤講師
<資格・所属学会>
-
- 日本口腔インプラント学会 専門医











